義経千本桜 河連法眼館の場のあらすじ | ||
兄頼朝と不仲になった義経は、吉野山にある河連法眼の館に身を預けます。 そこへ静御前が義経から授かった鼓を持って訪ねて来る… 実はこの鼓はその昔、雨乞の為に千年巧経る二匹の古狐を捕らえてその生皮で造った初音の鼓でした。 ところが、この夫婦狐には残された仔狐がいました。その仔狐には、静の打つ鼓の音が父の声であり母の優しい呼声でありました。焦がれ慕いし鼓に近づく為に、狐の通力に て佐藤忠信を静から遠ざけた仔狐は、忠信に化けて静のお供をします…。 以上が、ご存知「吉野山」の場です。これは、その後の話です。 静のお供をして河連館に到着すると、そこには本物の忠信が来ていました。不信に思う静に正体を見破られ、狐の姿に戻った仔狐が親を慕う心情を物語ります。 限られた曳山の上で、カラクリを使っての所作のひとつひとつに演出の楽しさが有り、仔狐が消えたり現れたりと、理屈抜きで楽しめます。劇中の仔狐が宙返り(トンボ)を致します。また静がカベに字を書く場面も見所で、最後に可愛い荒法師が現れての立ち回りも大いに楽しませてくれます。 |