碁盤太平記 山科閑居 大石妻子別れの場の解説 弐
良助は実は浅野家家臣、萱野三左衛門の息子三平。苦しみながら良助は内蔵之助の放蕩を吉良方に報告して敵を油断させていたと語る。内蔵之助は全てを知っていて、萱野親子を仇討の仲間に加えることを約束する。
良助はそこにあった碁盤と碁石を使って吉良邸の図面を教え息絶える。
内蔵之助は仇討の時期が来たと主税とともに江戸へ旅立つ支度をする。
ひと目、母や祖母と会って別れを告げたいと主税の願いを許さない内蔵之助。 だが暗闇の中で探り当てた手を握って最後の別れを惜しむで親子夫婦。
かくして内蔵之助、主税親子は雪の降る中を旅立っていくのであった。