虫干し
曳山や大道具・小道具は昔ながらの蔵と横の倉庫に入っていますが、どうしても湿気のためり カビや虫がついてしまいます。年に何度か蔵から物を出して風を通します。
まずは山倉から曳山を出します。獅子頭や柱には布を巻いて保護してあるのでそれらをはずし風を通します。 山を飾る胴幕や御簾、堤燈、雨をしのぐ山用のテント、お渡りでさす唐傘など様々な物を干します。 祭の最中に山を大きく揺らしたり、床を激しく踏んだりするためあちこちが傷みがち。こういう機会に補修をしておきます。
古くから伝わる見送りと平成に作られた新しい見送り。木箱も時代を感じさせられるものです。 竹を編んで和紙を巻きつけた芯に見送りを巻いて大切に保管されています。

漆が塗ってある部分は空拭きで、普通の板の部分は水拭きをします。欄干に取り付けられる松翁山の擬宝珠(ぎぼし)は真鍮製。 1年経つとくすんでしまいますが磨けば見事に輝きます。

松翁山詰所 兼 稽古場は旧米原小学校の家庭課室。 30代以上には懐かしい場所です。 虫干しの日にはここも大掃除をして、これから祭に向けて 気持ちを新たにします。